全包括的(ホリスティック)な健康感の為に

子供の発熱には必読!

    真熱の話 

  「熱がある」という表現をした場合、普通は体温が上昇していると誰でも考えます。それで間違いはないのですが、40℃もの高熱になるとかえって本人は寒気を訴えます。これはどういうことなのでしょうか?

  あるいは、体温計では正常なのに熱気や病的症状を訴えられて首をひねる時もあります。そんな時に「真熱がある」という表現もしますが、この「真熱」とは一体何なのか?意外にメカニズムを知っている人が少ないみたいです。

 

人間の身体は全体で考えてください

  病気になった時には大抵の人がレントゲンを掛けたり血液を採取して検査を受けます。検査によって誰もが納得する客観的数字が示されますので、とても大切だと思います。是非、西洋医学的な検査もされることをお勧めします。

  けれど、「検査では何も異常がないのに症状がある」と訴えている人が沢山いますが、これはどう理解したらいいのでしょうか?答えは簡単です。西洋医学的な検査は、人間をバラバラの部品に分解して観察をした数字でありますから、身体全体としてのバランスという考え方が入っていないのです。

  少し極端な話かもしれませんが、リウマチの患者さんが病院(概ねは整形外科)を受診したとすると、大抵は消炎鎮痛剤という痛みを押さえる薬が処方されます。ドンドン薬を飲み続けると症状(痛み)は少なくなるのですが、その頃になると患者は内科を受診して「胃の調子が悪いのですが」と訴えてるはずです。「強い薬を飲んだからですね」と今度は胃薬をもらうのでしょうか?   つまり、最初痛みのあった部分と今度悪くなった部分が全く別の存在だと思えばリウマチは治ったのでしょうが、残念ながら同じ身体の一部なのです。

  全体として身体を観察しないから陥る現象ですね。ちなみに胃の調子を気にして薬を全部止めたならリウマチの症状は再発するでしょう   病気を治す力とは自然治癒力しかないのですから、西洋医学的な薬とは一時的に病気を他の場所に移すものであり、決して薬で病気が治るとは考えられません

全体で考えると熱はどうして発生する

  全体として身体を観察すると「健康とはバランスの良好な状態のこと」だと言い換えられます。東洋医学、即ち脉診流経絡治療の目指しているものは「全体のバランスを整える」ということでありますから、患部に直接手を触れなくても病気が治るのです。

  発熱に対しても、全身のバランスの狂いだと捉えています。つまり、身体の内側と外側とが常にシーソー現象で体温のバランスを調整しているのですが、一方が極端に変動するともう片方もバランスを取るために大きな変化を起こさざるを得ないのです。

  具体的には、内側が冷えてしまうから外側が熱をもってしまう、これが体温計で現れる「発熱」の状態です(ところが、人間は自覚的には内側の熱しか感じられないので、高熱になると寒気がするのです)。反対に、内側に熱がこもると外側が冷やす働きをするので本人が熱気や病状を訴えても体温計には出ないのです。これが『真熱』(あるいは「芯熱」と表現した方が分かるかもしれませんね)の正体です。 ですから、真熱の状態では夕方ぐらいになると調節機能が疲れてきて微熱が出たりするのですが、それ以上にならないのです。

 

真熱はどうすれば治る?

  西洋医学では身体を全身のバランスで捉えるという概念がないのでこのような現象が理解できないのです(ついでに化学薬剤でも真熱は治らないということですね)。東洋医学では常に全身のバランスということを中心に考えて自然へ適合することを主目的とし生命力の強化をしていますので、一度身体にこもった熱は外に出してやるしかないという観点からバランス調整をすることになります。時々「この後に熱が出るかもしれませんが大丈夫です」と言っているのは真熱の調整をした時だと理解して頂いて結構だと思います。

  このような事例だけでなく、我々はさらに全体性を重視したホリスティック(全包括的)医学への取り組みを促進している最中であります。

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