午後の診療は最近にしては人数があったのですけど、奇経治療に対して「これはいいぞ」というケースがなく、肩こりが着実に落とせるという感じのものでした。いきなり贅沢ですね。
 それならばということで、もし奇経グループの診断ミスとか逆をとっていたならということでの実験をさせてもらいました。これは軽症の患者さんであり、体力もしっかりあることを確認してからのものですが、おなかが緩むというのも本人の申告が曖昧だったなら。
 診断ミスも逆を取っていたケースでも、腹部が硬くなってしまいます。順当なものであれば肩上部とともに腹部も緩むのですけど、合致していないと腹部が緩みません。下手に脈診を入れると話がややこしくなってしまうので、あえて脈診は外した状態で実技を組み立てていますけど、相変わらず本部の上から目線の言葉は何なんでしょうね。人に委託をするなら前提条件と自分たちでの検証結果を渡してくれるべきですし、この実技ありきなら委託などせず自分たちだけでやればいい。委託をするというのであれば自由な研究をさせてくれるべきでしょう、いったい今の執行部や学術部とは、何なのでしょう。

 今まで腰痛を訴えられていて股関節にも痛みのあったことがある高齢の男性なのですが、定期治療ですが二週間ぶりの来院で今日は膝の痛みを珍しく言われます。見れば前回までほとんどなかったのに両足がむくみ、特に左足首から先はひどい状態になっています。
 これは奇経治療を試すチャンスだということで、公孫-内観の組み合わせで10と5を頭の中で秒数を数えながら交互にていしんを当て、3セットが終了した時点で一度確認すると右足のむくみが解消し始めています。
 それではということで5セット行ったところ、右足のむくみはこの時点で明らかに回復して時間経過でそのまま消失してしまいそうな感じになりました。左足についても下腿の高い部分ではむくみが解消し始めていました。
 本治法を行うと右足のむくみはこの時点で気にならなくなり、左足も足首から先のむくみは目立っていますが解消の方向です。半時間ほど休んでもらってから標治法を終えたなら、左足首から先もむくみが小さくなり来院されたときよりずっと楽に歩けていました。
 この症例は奇経治療が先にあったからこそ一度でここまで回復させられたのであり、早速に補助療法の恩恵を受けられたということになります。

 昨日の最後の患者さんです。二週間くらい前より右肩関節の動きが鈍くなり鈍痛がするのですけど、可動域は確保されていました。ところが昨日になって肩関節全体が重たくなっているということからの来院でした。
 この程度の症状であれば肩こりがきつくなりすぎているか首に元々の原因があるということで、証決定さえ正しくできれば特に難しいことはないのですけど、首を触診すると予想よりもはっきりした頸椎ヘルニアが触れます。鋭い痛みを発生しているものではないので、同じ鍼を用いての奇経治療のサンプルになってもらってかまわないだろうと試みました。
 後谿 - 申脈の組み合わせで主従は10と5を頭の中で秒数を数えてそれぞれに二木式ていしんの太い側を強く押さえないようにしながら押手は作らず単純に当てて、これを3セット繰り返しました。結果は頸椎ヘルニアを再び触診すると痛みの大半が消失しており、右腕の動きもすぐ改善されていたことに患者が驚嘆していました。これでていしんのみを用いての奇経治療が可能であると、私も確信が持てました。
 その後に本治法と標治法を行い再び触診して患者に疼と、さらにヘルニアの痛みは改善し腕の動きは何も感じないくらいにまで回復していました。奇経治療はあくまでも補助療法ですが、初学者や成績に苦労している人たちはこのようにして導入していくと、営業成績にも治療力アップにも役立てられるでしょう。

 眼球の痛みで奇経治療の人体実験を昼休みにしていたのですけど、「どうせならもう一度同じ一本の針で奇形をやり直して肩こりや眼球の痛みがどうなるのか」を追加実験しました。
 結果から書くと、この奇形治療でも相当に効果が出せることを実感しました。ただ、即座に症状のほとんどが消失することはなく軽くなったことがわかるというレベルであり、やはり割り切って補助療法とすべきでしょう。
 けれど驚いたのはここからで、わざと本治法をしていなかったのですが徐々に効果が浸透して肩こりはとても楽になり、眼球の痛みも鋭いものは取れてしまいました。これから漢方はり治療へ切り替えていこうという人たちにとっては、大きなアドバンテージが簡単に手に入れられることになるでしょう。これで金銀粒を張っておけばどうなるか、次が楽しみになってきました。
 それから今回はグループを3セットから5セットへ増やしてみたのですけど、直後はドーゼを過ごしてしまったようなしんどさが発生してしまったのですが、その前に3セットを二度も行っているのでこれは正しい評価ではないでしょう。明日以降に何セットくらいが適当なのか、パラメーターを一つずつ検証していくしかないです。

 一本のていしんでも奇経治療が成立できそうなことがわかったなら、その後は異種金属との違いを確認です。
 同じ時間で出後谿に銅のていしん、申脈に銀の針を当ててみたところ、身体に響く強さとしては異種金属の方が強かったです。
 ただ、眼球の痛みは異種金属の方が若干よく聞いた感じはするのですけど、肩こりそのものは一本のていしんの方がよかったです。これは判断が難しいところです。

 昼食後に昼寝をしていたなら右目の痛みを感じてきたので、「よしチャンスだ」ということで一本のていしんでの奇経治療を人体実験です。
 後谿 - 申脈の組み合わせを診断し、これは肩こりや頭痛にも使うグループなので順当なところです。
 まず一本の「二木式ていしん」でやってみると、後谿に当てて数秒後から響きがあり今までなら置鍼で対処していたのですから瞬間的なものでは効果がないと確認できます。そして最初は10:3の割合で申脈と組み合わせたのですが、あまり痛みに効果がありません。
 次に15:3でやってみると後谿に当てすぎなのか最初の段階であまりよくないので、後谿をしっかり観察すると10が響きのピークに感じます。
それで後谿に10で申脈がどれくらいなら響きがいいのかをカウントしてみると5、とりあえず主従の割合を10:5で追試してみようと思います。ていしんを充てる時間には適切なタイミングがあることがわかったことは、本日の収穫でした。

 同一金属を使っての奇経治療を自分の身体で自己実験するつもりが、その前に今朝発生したばかりだが劇症ではないぎっくり腰の患者さんが来院されたので、試させてもらいました。
 発生した瞬間には電撃的な痛みだったそうですが、現在は仰臥位で足を伸ばしていると痛みがあるというくらいで膝枕を入れれば痛みが消失するということですから、この程度ならテストさせてもらっても害はないという判断からです。
 確かに痛みが軽減し、足を伸ばせるようになりました。しかし、50%の治療効果でかまわないと規定しているもののもう少しは狙えそうなので、時間配分の研究がちょっと大変そうですが確認していくしかないでしょう。

 昨日に課題として持ち帰ってきた奇経治療を異種金属ではなく同一の鍼で行えないかということ、まだ三名の患者さんにテストのテストという段階で試しただけですが、なんとかはなるみたいです。
 自己実験ができていないので痛みのある症状に対して用いることができませんから、とりあえず肩こりが落ちるかどうかというとこでのテストをしてみました。
 奇経治療は主従がはっきりしていることが条件なので、同じ自汗で当てていたのでは当然効果が出ません。最初はお灸に習って5:3の比率でやってみましたけど、これはあまり動きません。それで思い切り差をつけようと10:3の割合でやってみると、これは肩こりが緩んでいました。
 さぁ次は自分の身体で人体実験です。

 それでこちらで勝手に定義した「漢方鍼医会の奇経治療」を実技で示したのですけど、病症と奇経グループの対応さえある程度わかっていたなら、指テスターのみでの判定にはさほど抵抗はなかったようです。
 奇経をグループで用いるということも古典にしっかり書かれていることであり、グループ判定を足の経穴の指テスターのみで行うことにも抵抗はされませんでした。「低側」ということについては古典の記載がなく頸肩からの運用ということには抵抗されたものの、臨床現場での声ですからこれも素早く運用するには仕方ないと納得してもらえました。
 ただ、異種金属を用いて治療をしていくということについては古典にそれらしきものがなく、昭和の時代以降に工夫から出てきたものですから否定はしないもののていしん治療との合理的説明ができないとの意見です。そういうことを言い始めると「ていしん治療」の方がよほど理屈っぽくなってしまうのですけど、それは言わないのですよね。

 すでに東京の本部会から帰宅しての書き込みです。帰りの新幹線では油断をして半時間ほど居眠りしてしまいましたけど、それまでは全く眠気を感じずにフル回転の一日でした。
 今日は奇経チーム発足の一日であり、メールでの意見交換は何度もしていましたけど実技をやらないことには話がスタートしないのであり、昼休みにまずは話をしようとしても道具屋に先行投資で特注品を発注はするなど横の用事もあって、実技の下準備さえ整わないのでありました。
 そして研究部の実技中に後半を切り分けて使わせてほしいとあらかじめ申請していたのに、その時間になって直接の却下です。後の飲み会で「以前にもやったじゃん」とベッドを話していたなら何ら問題がなかったことをほかから指摘される状態であり、よほど東の方が陸つっぽいを通り越して理屈が飲み込めていない状態が明らかになりました。
 この効率の悪さというのか合理的動きができなかったことを人質に、12月と2月の宿泊費を解谿に請求することだけは成功しました。前泊でしっかり時間をもらっておかないと、来年度からの実技導入ができないのであります。

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